私は女の子が好きなのよーーーっ!
いやさ、他部署で働く契約の女の子がいるのね。
で、その子が、ココ最近の大幅なシステム変更でメタクソに疲れきってたの。
彼女は、仕事では下っ端の通常業務をこなしつつ、同時に新しいシステムの準備に追われ、メーカーさんや親会社の技術担当さんとの打ち合わせとシステム調整とテスト。
調整やテストを終えてからは報告書やマニュアルの作成。
私もここ1週間は新しいシステムやプログラムの対応で怒涛の忙しさだったんだけど、それ以上に頑張ってた。
で、結果、彼女はひどく体調をくずし、声も出ないありさま。
心配だった私は、彼女にのど飴を1袋買ってきたり、飲み物を持って行って無理やり休憩させたりしてたのさ。
で、ある時、その契約の子が、
「ゆ~さん、ちょっと愚痴っていい?」
と言い出したので、
『なんだべ?ゆーてみそ』
と返事した。
「あのね、今、私がやってる仕事内容はご存知ですよね?
で、契約の私ではちょっと判断のつきにくい所があって、
担当社員に指示を仰いだら、 オレに聞くなって言われてですね。
でも、それじゃ困るので、判断して下さいって言ったら、
お前はでしゃばりすぎなんだよ って言われちゃったんです。」
んが?
なんじゃそれ?
彼女はたまりに溜まっていた感情があふれ出した様子。
泣き始めちゃった。
う~ん、女の子の涙に弱いのよねぇ。ワシ。
「担当社員が何もしないので、親会社の技術さんも、直接私に連絡して
くるんです。
連絡が来たら対応しなきゃならないでしょ。
それに、担当社員は私にココはどーなってるの?って聞いてくるだけだし。
自分で聞いたり勉強したりしようとしないんですよね。
私だって好きで会社に泊まりこんで報告書とマニュアルを作成している
ワケじゃないんですよ。
全然休めてないし。。。」
なんですと?!
そもそも、契約の子に押し付けすぎなのよ。で、ウチの社員は何もしない。
ウチの会社は技術会社。
なのに、新しいシステムの操作がウチの社員でまともに出来るヤツがいないっちゅーのは、かな~りまずい。
社員が技術を持って、使いこなしてナンボの会社。
技術力は会社の一番の財産であるはずなのだ。
『あのさ、そもそも今回の件はウチの社員が何も対応してない事が
おかしいのよ。
だから、まず、社員としてあなたには謝りたい。ごめんね。
今回の新システムに関しては、社員こそが理解して使えないと、
会社としての損失も大きいはず。
で、良かったら、私の部署は違うけどちょっと任せてくれる?
あなたさえ良かったら、今回の件を信頼できるあなたの部署の上司に
話したいと思うの。
ただ、その件であなたの立場が悪くならないようには充分配慮する事を
約束するから。』
私と彼女との話し合いの結果、彼女が信頼している部署の上の人に直接話す事になり、その場に私も同席させてもらって、出来る限りのフォローをした。
問題は山積だけど、ナンとか解決の糸口くらいは見つかりそうだ。
めでたしめでたし。
で、彼女から御礼を言われた。
「本当にありがとうございました。」
『ん?』
「いや、部署も違うのに愚痴を聞いてもらって、アドバイスしてもらったり、
同席して頂いたり、随分助けてもらったから・・・」
『だって、ワシ、女の子好きだもん』
「えっ・・・・、まっ、まさかっ!」
『わはは。オトコが泣きついてきたらバカヤローしか言わんもん(笑)
私は基本的にがんばる女の子の味方さっ♪』
「でも、ゆ~さんってご主人いらっしゃいますよね?」
うりゃっ!ナニ勘違いしとるんじゃ!
性癖はノーマルじゃっ!(笑)
『うーん、でも、旦那以外のオトコは、全てタマ取らせちゃったしなー。
なんちゃって♪』
あぁ、最後にどーしてもオチをつけないと気の済まない私。
関西人旦那からの教育のたまものでしょう。きっと。
(昔からそーゆー性格じゃ!と言われそう・・・)
案の定、彼女に大笑いされちゃったのであった。
結論: 先輩の威厳、台無しじゃん!
『かーちゃんに威厳なんてあったっけ? By椋(むく)・株(かぶ)』