今日はボクがココにきた理由(わけ)を話しちゃうぞ!
話は父ちゃんの独身時代まで戻るのだ。
Y市でKさんという人に兄弟5匹+1匹で保護されたボク。
最初は兄弟の一匹と別の家庭に引っ越したんだよ。
でもね、なぜかボクは新しい家族になかなかなじめなかったんだ。
その時のお父さんやお母さんはとても優しかったんだけど、どーしてかなぁ。
自分でもなぜだかはワカンナイんだ~。
その頃のお父さん・お母さんゴメンナサイ。
実はね、ボク、ものすごく人見知り激しくて、保護したKさんはすごく心配だったみたい。
で、同時に保護された+1匹の茶トラを父ちゃんは引き取ってたんだって。
でも、その子は子猫の頃にかかると大変な病気を持ってて、入院する事に。
父ちゃんは独身で仕事があるし、その子が退院してからの看病がちゃんとできない状況だったので、父ちゃんはものすご~く悩んだ。
で、保護主のKさんとボクが最初に行った家族の人と父ちゃんが相談して、看病が必要な茶トラの子とボクが入れ替わる事になったんだってさ。
そうすれば茶トラの子もしっかり看病受けられるし、ボクは新しい父ちゃんに甘えられるかもしれないって事でね。
ボクと茶トラの子は再び引越し。それがボクたちにとって良い結果となった。
茶トラの子はしっかり看病受けて元気になれたし、なぜかボクは今の父ちゃんにだけものすごくなついたんだって。
その時のボクは、タスマニアデビルなんて言われてたんだって。失礼しちゃうわ(笑)
で、ボクは父ちゃんと幸せにオトコ同士の生活を楽しんでたんだ。
1年後、ある一人の女の人が部屋に遊びに来た。
ボクはとても怖がりなので速攻隠れた。
こっそりベッドの下から覗き見たんだけど、その女の人は全然ボクに興味を示さない。
なんだよー。
つまんねぇの。
でも、何もされなくてちょっと安心。
次にその人が来たとき、僕は思い切ってベッドの下から顔半分だけ見せてあげた。
女の人はぎゃははっと笑って手を差し伸べてくれた。
ちょっと臭ってみたけけどやっぱり父ちゃん以外の人はコワ~イ。
そのまま隠れたボク。
その女の人はそれ以上ボクと遊ぼうとせず、父ちゃんと話だけして帰ったの。
そんなことを繰り返しているうちに、ボクは何気にその女の人と遊ぶようになった。
だってさ、父ちゃんったら女の人にボクの好きな遊び方を教えるんだもん。ずるいや。
気は絶対許さないけど、遊んでくれるんだったらいいやー。
だから、自分にはちょっとでも触らせなかった。
女の人も無理やり触ろうとしなかったしさ。
でも、なんとな~く距離さえ保てば一緒に居ても安心できるようになったの。
で、ある時、突然ボクはキャリーで移動させられた。
ココはどこ?
あの女の人の部屋だった。
その時、父ちゃんの住んでた建物では害虫一斉駆除の薬剤散布が行われる予定で、父ちゃんはボクを1人留守番させるわけにはいかなかった。
ボクは害虫じゃないからね~♪
かといって父ちゃんは仕事が休めない。そこで1日だけ女の人の部屋にボクを預ける事にしたんだって。
駆除の前夜に父ちゃんと移動。そのままお泊り。
父ちゃんはそこから出社して、ボクは女の人とお留守番。
怖かったよ。だから扉の開いたままのキャリー奥に閉じこもっちゃった。
そしたら女の人は「髪切ってくるから、その間に部屋を探検しときやー」と言って出かけちゃった。
ちゃーんす☆
一杯探検してお気に入りの場所も見つけて超ご機嫌。
3時間ほどで女の人が帰ってきてちょっとびっくりしたけど、ボクに無理やり触ろうとしないから、女の人をほっといて気に入った場所で寛いでたら、父ちゃんが迎えに来た。
父ちゃんったらボクの寛ぐ姿みてビックリしてたみたい。
その後、父ちゃんとボクは晩御飯食べてから帰宅。
それから何度か父ちゃんとこの部屋にお泊りにくるようになったんだ。
ボク、いつの間にかこの女の人だったらお尻ポンポンさせてあげてもいいやーって思えるようになっていた。
そうこうしているうちに、父ちゃん自身が新しい部屋に引越しをする事になった。
なぜって、今までの部屋があまりにも狭くて、ボクが遊べるスペースが無いからなんだって。
広い女の人の部屋でのボクがノビノビ遊んでいる姿を見て、もうちょっと広い部屋に引っ越そうと決心したんだって。
でも、新しい部屋はなんだか落ち着かないんだよね。
父ちゃんが帰りが遅くなるとき、前の部屋では管理人のおばちゃんがごはんくれてたんだけど、ボク、ちょっとあのおばちゃんは苦手。
だって、すぐボクを抱っこしようとするんだもん。ボク、抱っこは父ちゃんにしかさせないんだってば。
で、新しい部屋では、父ちゃんの帰りが遅くなる時は、あの女の人が来てごはんくれるようになった。
女の人はボクが怖いって思うことは決してしなかったし、ボクの好きな遊び方を心得てる。
だからボクは早く来てくれないかなーって楽しみになってたんだ。
ごはんくれるし、僕のお気に入りの遊びをやってくれるから、お出迎えだってしちゃうぞ♪
そんなボクの様子を見て、父ちゃんがある決心をしたらしい。
ボクと父ちゃんは再び引越し。そして2人+1匹の家族になったんだ。
新しい母ちゃんはボクがご機嫌になるツボを父ちゃんに伝授されたらしい。
母ちゃんに抱っこされるの好きになっちゃったもん。
ご機嫌だぜー!
よし!ココが新しい『椋ちゃんち』だぞっ!
でもさ、一つ不満があるんだ。
ボクが母ちゃんと仲良くなったとたん、母ちゃんは病院へ連れて行ったり爪切ったりするんだぜ。
母ちゃん、もうちょっと爪切りは上手になってくれよな。
それから1年後、岩手から巴(ともえ)と伸(のび)が来て、さらに1年後に墨田区から陽(よう)が来て株(かぶ)が来て・・・と家族が増えたんだよ。
この話はまた今度ね。
『ゆ~写真館』に3月分をアップしましたよ~